トイレ

最近洗浄便座のないところで「大」すると

どうも肛門周りが心地悪い、かと言って初めての所とか公衆トイレで

洗浄を使うのもなんかキモチ悪い。

そんなことが気になる、特にきれい好きでもないしましてや潔癖症でもない。

そんなことを一人考えていたら、昔のトイレ事情を思い出していた。

物心ついたときは夜トイレに行くのはすごく怖かった、母親と一緒じゃないと

行くことが出来なかった。

それと言うのも、トイレは家の外だった「しょんべすま」と呼んでいた。

かやぶき屋根の家の玄関を出ると1間半(2.7m)くらい隔てた畳一畳分広さの

小便所とぽっちゃんの大便所があり、照明は裸電球が各々ひとつづつ。

道路も車なんか夜は全く通らない、そもそも車なんか日中にバスとトラックが

たまに走ってるだけだった昭和30年代後半の田舎町。

夜は満点の星空、曇っていれば真っ暗闇そしてキジバトの「ででぽー、ででぽー」鳴き

声怖くて仕方なかった。

トイレは穴に板が渡してあるだけ、落ちたら大変 臭いし怖い。

かあちゃんのてを握らなきゃとても行けるもんじゃない。

トイレットペーパーなんかあるわけもない、新聞紙のA4番くらいに切ったものが

重ねてありそれを手で「もじゃくって」柔らかくしてけつを拭く、それでも別に

心地悪くも何ともなかった、それが今は心地悪いなんて贅沢になったもんだそして

ひ弱になったんだな。

ぽっちゃんトイレはおつりがくるし絶妙のタイミングで尻を浮かす必要もある

これがなかなかコツがいる、でもどこもみんなぽっちゃんだから自然とみんな

覚えてしまう。結構大きくなるまで水洗トイレなんて見たこともなかったし

知らなかった、洋式トイレなんて存在そのものを知らなかった。

糞尿は大事な肥料で畑にまいていた究極の循環型農業だ。

だから野菜は生では食べなかったと思う。上水道なんて当然なし「井戸水」が

飲料水、子供は蟯虫がいて小学校では検査の「ポキール」定期的にわたされ

くすりも学校で配られていた。

そうだな昭和42.3ねんころまでだったような

環境で人は変わるもんだな、そんな不衛生な環境で育ったのに今では洗浄便座

水洗でないと我慢してしまう時だってあるし臭いトイレなんて論外だ

じぶんのことながら同じ人だと思えないね。