くるま

ここはかなりの田舎で生まれも昭和30年代の前半なので

物心のついた時点では道路は砂利道で走っているくるまは、路線バス(ボンネットバス)そう、朝ドラの「ひよっこ」に出てきたレトロなバスまさにあれだ。

それもたまにしか来ない、通るともうもうと土埃が上がる、このへんでは「ばん埃」といった、歩行者は頭から土埃を浴びるが日常のことだった。

雨が降ると道路は水たまりだらけそこにくるまが通ると歩行者はたまらない、頭から

泥水が降ってくるそれがくるまが通るたびに繰り返される。

当然どの家にくるまなどなくあってもオートバイ、ほとんどの家は自転車とリヤカーだ

我が家にくるまが来た日を覚えている小学校の3年生の年だと思う。

親父がどこかから中古のトラックを譲ってもらったものだ、丸ハンドルではあったが

三輪車だった、家に車が来て子供心に嬉しかったのを覚えている。

それから数年でどの家にも車があるのが普通になった。

数年でこのあたりの生活もすごい勢いで変わっていった。

昭和51年に就職した先ず必要になったのは通勤に必要なくるまだった。

親父とばあさんに頭金30万出してもらって70万の中古のセリカを買った

67500の初任給でローンの払いはホントに苦しかった。

あれから44年、二台目からは新車で買えるようになり

ギャランΣ→インテグラ→レガシーワゴン→MPV→シエンタ

あまり乗換は多くない、ここで暮らすには絶対必要なもので

運転も好きだが車道楽ではない、だから10年を目安に乗り換えてきた。

あと何年くるま乗るんだろうかな、親父はまだ乗ってるよ

三輪車から始まって90歳で軽自動車乗ってる。今年で運転やめるらしいけど

そのほうがいいな・・・